目的:
地域の外国人の方が日本の生活で言葉の上で不便が無いように日本語習得のお手伝いをし、更に日本の文化、習慣などを知っていただき日本での生活が充実したものになるように活動しております。現在17の日本語を教える教室があり、120人のボランティアの創意・工夫により特長のある教室となっています。
主な活動:
1) 日本語教室を市内各所で開催
教室の場所や時間、授業料は変更になる場合がありますので、必ず事前に教室代表者にご連絡ください。
2) 日本語ボランティア養成講座開催
不定期ですが、日本語ボランティア養成講座を開講しています。
3) 日本語講習会の開催
日本語ボランティアの質の向上、研鑽のため、ボランティアの方を対象として、年2回程度、専門家による日本語講習会を開催しています。「〜あげる」「〜もらう」などの使用法、教授法を勉強します。
4) サバイバル日本語教室への協力
外国人委員会が中心となって企画された同教室の実施にあたり、全面的に協力しています。
日本語教室の学習者紹介
MR. D.D (フィリッピン)
来日4年目の電気通信会社勤務の会社員。
日本の印象:好きです。ストレスを感じさせない我が母国フィリピン、住みよい市川。
昨年10月に日本語教室(初級)を卒業し流暢な日本語で卒業スピーチをしました。
「日本の温泉でみんな裸で入るのに驚いたが温泉は金持ちも貧乏人も関係なくみんな平等だから」と発表し好評でした。
Mrs. S.K (インド)
来日2年目の主婦、コンピュータエンジニア
日本の印象:誠実さと時間厳守
最近、日本語能力検定試験(注)N4を合格し、将来の夢はN1に合格することだそうです。今年の日本語教室の新年会ではきれいなソプラノで「上を向いて歩こう」を独唱し教室みんなの喝采を浴びました。
(注)日本語能力試験(JLPT)は、日本国内および海外において、日本語を母語 としない人を対象として日本語の能力を測定し、認定することを目的として行う試験です 。(国際交流基金と日本国際教育支援協会が運営してます)
過去のイベント
日本語ボランティア講師ブラッシュアップ研修
7月23日、行徳公民館で、現在日本語ボランティアとして活躍中の人達のスキルを更に磨く研修を行い、28名が受講された。開催は5年振りであり、皆さん既に教えていらっしゃる人達でニーズも様々なので、内容には迷ったが、下記の考え方で実施した。
1.テーマは「最近の教材・副教材の上手な使い方」とする。
*最近のネット上の教材の充実は目をみはるものがあり、数も多く、質も高い。学習者の方がよく知っていることもある。
2.市川地区・行徳地区の両方で同じ研修を一回ずつ行う。
*過去、どうしても市川地区の開催が多くなっている。
3.講師はAJALT(注)に依頼する。(今回は新野講師)
*昨年の新人講座での実績、過去の評価から。
4.受講料は無料とする。
*多い人は年間100日前後、時間を割かれている人達が対象。
実施の結果、新しい教材を色々知ることができた以外に、「今までモヤモヤしていたものがストンを落ちた」「テキストを教えるんじゃなくて、テキストで教えるという言葉に納得」というような評価が出ているので、まずまずだったとは言える。ただ、受講者のレベル幅も広いので、別の評価もあるはずなので、2月の2回目に活かしたい。
研修後14名で懇親会を行ったが、良い雰囲気の中で教室運営上の様々な意見が出て、意義深いものとなった。
過去日本語教室の懇親会はほとんど無く、横の意見交換が足りなかったという意見が多いので、機会を捉えて懇親を深めて行きたい。
日本語ボランティア講師養成講座
日本語支援のためのボランティア講師養成講座はアイ・リンクルームで2017年10月末から翌年1月まで毎週土曜日に開講しました。ちょっと授業をのぞいてみました。講義は直接法という手法で行われ外国人学習者の母語を使わず日本語だけで授業を進めていきます。
今日の講師はAJALT(注)の武田由美先生で学習項目は「みんなの日本語」初級T、テキストの4課から7課まで。時間、曜日、ます動詞、行きます/来ます/帰ります あげます/もらいます 助詞の教授法のポイントを勉強しました。注:AJALT(公益社団法人 国際日本語普及協会)
受講者インタビュー
◇A .Yさん「目から鱗」
以前からなにげなく使っている日本語に興味がありました。 今回日本語をあらためて新鮮な気持ちで勉強したいと思い受講しました。先生の講義はまさに「目から鱗」です。
機会がありましたら知り合いに外国人がいるので日本語を教えてみたいです。
◇T.Sさん 「心豊かな日本」を再認識
日本語を覚えたい外国人の手助けになればと思い参加しました。受講中は普段何気なく使っている言葉でふと忘れられていた「心豊かな日本」に出会い驚きます。講座終了後は、日本語ボランティア講師として日本語を支援しながら、できる限り日本の歴史や文化も伝えたいと思います。
地下鉄で行く!「秋の皇居東御苑散策 ・ 国会議事堂見学」
日本語ボランティア「こんにちは」では、11月26日に学習者とその家族36名、ボランティア8名の総勢44名が参加し、地下鉄ツアー「皇居東御苑散策・ 国会議事堂見学」を実施しました。
紅葉の皇居東御苑を散策したあと、二重橋を背に記念写真を撮り、憲政会館の庭園で各自持参の弁当を食べました。国会議事堂に着くまで、それぞれのお国柄か、どんどん先に行く人、のんびり歩く人さまざまで誘導するのがたいへんでした。
国会議事堂では職員の方のガイドで本会議場など1時間ほど貴重な見学をすることができました。
サバイバル日本語教室
今年で10回目を迎える夏の一大イベント、「サバイバル日本語教室inいちかわ2016」が8月23、24日、市立第七中学校のランチルームで行われました。
参加した子供達は中国、台湾、フィリピンなど10ヶ国から小学生32 人、中学生8人計40人でした。その内13人は来日間もないこれから日本の学校に編入予定の子供で「就学前日本語支援教室」(去年から始まった教育委員会と市から委託された事業)を修了してからの参加でした。
学校で使う言葉をテーマにした年齢別のグループ活動にカレンダーや時計の読み方を習い、校内施設を探検したり時間割を作ったりと一足先に学校の雰囲気を学びました。
「市川を知ろう!」の時間では地図で自分達の住所・学校を確認してから市内の名所をすごろくで回り、休み時間にはきれいな写真の市川郷土かるたで遊びました。
24日はバス2台で遠足へ。「さかえや」のカステラ工場見学で美味しいカステラを試食した後、西部防災センターへ行きました。前日に防災の話で「おはしも」を習い、119番通報も練習したのでバッチリです!親子で防災体験出来た保護者からも感謝の声があがりました。
成田山新勝寺・房総の村バスツアー
小春日和の2016年11月12日、外国人41人(中国、韓国、ベトナム、ネパール、マレーシア、バングラディシュ、インド、イギリス出身)、日本人スタッフ4人が付添って、目的地の「成田山新勝寺」と「房総の村」に向かいました。
成田山は紅葉真っ盛りで、菊花展も開催中と恵まれた中、ほとんどの参加者が御護摩も経験しました。
「房総のむら」は、成田山から20分の場所にある県の施設で、江戸時代以前の農家や武家屋敷を見ることができ、竹馬や駒も体験できました。
「世界の子供の土曜教室」紹介
この教室は新浜小学校の会議室を借り、毎月第1~3土曜日の10時~12時に活動しています。
対象は小学校に入る1年前から中学生で、日本国籍を含め外国に繋がる背景を持った子供達でほとんどが来日1年未満です。
現在、中国・フィリピン・インドネシア・ベトナム・ペルー・グァテマラ・キルギス・タイ・ネパール出身の小学生20人、中学生5人が在籍しています。活動の目指す柱は
・日本の学校生活への適応を心がけ、安心出来る居場所を作る
・自分(親)の国や文化に誇りを持たせる
・親と協力して子供を支える
・地域社会に積極的に関わり、自分で生きる力を身につけさせる
そのため、日本語学習の方法としては、聞く>話す>読む>書くの順番に力を伸ばす。実物・絵カード・ゲーム・歌を使って楽しく覚える。学校で使う語彙を増やす工夫をしています。
また、学期末毎に親子交流の機会を作り、7月はお国料理を持ち寄って浴衣パーティー、12月はイヤーエンドパーティーでプレゼント交換、3月は修了式と保護者会を実施し、他にもサバイバル日本語教室やニューイヤーフェスタなどIIAや地域のイベントにも参加しています。
4月からまた新学期が始まり、新しい仲間も増えました。
子供達と楽しく日本語を学ぶボランティア募集中です。興味のある方は是非ご連絡下さい。
タイの日本語研修生との2週間
タイ王国から昭和学院に4人の研修生が来訪した。14歳から17歳の女子中学生と高校生で、2015年4月18日〜5月2日の2週間、日本を様々な面から学んだ。
昭和学院で綿密に組まれたプログラムは午前中が日本語学習、午後は浅草・秋葉原・皇居・デイズニーランド等の訪問、習字や折り紙などの日本文化との触れ合いという豊富な内容のもの。
4人の研修生は日本語のレベル差はあったが昭和学院の学生との交流を楽しみながら、意欲的に研修に取り組んだ。
日本語学習は内容の検討から実施まで、ユネスコ市川教室のボランティア教師2人が常時張り付いて対応した。タイの生徒との対話の中で面白かったのは、好きな食べ物は?という質問への答えが「ラーメン」「カレーライス」だったり、バンコクではパンのことを「ヤマザキ」と呼んでいるというような話。日本との距離は思ったよりずっと近いと感じ、日本のファンが増えたのではないかという喜びの2週間であった。
日本語ボランティア教師 ブラッシュ・アップ講習会
学習者はここがわからない・・・疑問に答える指導法
IIAの日本語ボランティア教室で活動している日本語教師を対象としたブラッシュ・アップ講習会が2014年10月25日(土)市川市生涯学習センターで開催され25人のボランティア教師が参加しました。
今回は国際日本語普及協会(AJALT)の日本語教師 松岡浩彦先生をお迎えして「学習者はここがわからない」をテーマに学習者の疑問にわかりやすく答える指導法について勉強しました。
外国人学習者からの質問はネイティブには気付けない日本語の特徴や仕組みを考えるいいチャンス、ということで、受講者も一緒に考えながら、具体的な回答案を講義していただきました。これらの質問には文法的な質問のほか文化・習慣の違いによる勘違い・誤解もあり、その内容の一部を紹介します。
●挨拶「いらっしゃいませ、こんにちは」「お出かけですか」どうしてそんな質問をするの?
コンビニ、ファーストフード店や近所のおばさんの挨拶等、会話場面により受け答えが異なります。
例:「お出かけですか」⇒行先を詳細に答える必要なし「ちょっとそこまで」
ちなみに「ご飯を食べましたか」が日常の挨拶になっている国もあるようです。
●勘違い「忘れられない先生」について作文を書きなさい。
⇒尊敬する先生のイメージとはほど遠い作文がありました。
「忘れられない〜」は一般的に尊敬するとか印象に残る等プラスイメージで使われます。
●誤用例 あげる/くれる/もらう
誤用 正解
私は姉にケーキをくれました。 ⇒ @私は姉にケーキをあげました。
姉は私に本をあげました。 ⇒ A姉は私に本をくれました。
姉は私に辞書をもらいました。 ⇒ B私は姉に辞書をもらいました。
@「あげる」は私(ウチ)から姉(ソト)へ向けて行動する場合に用いられます。同様にA「くれる」は姉から私、B「もらう」も姉から私ということになります。